「キックスケーター安全講習会?」

2002年08月01日


 キックスケーター安全講習会を企画して早3年半・・・本当に色んな場所で色んな人達と一緒に練習をして来た。

 ところで、キックスケーターなんて誰でも乗れるモノに敢えて「安全」だとか「講習会」などと仰々しく掲げて練習する意味などあるのか?
 と当初質問を受ける事があった。

 まぁ〜当然である。
 今でも疑問を持っている人は多いだろうし、自分も知らなければ「別に必要なし」と一瞬考えてしまうかも知れない・・・

 始まると面白いモノで、講習会に付き添って来た親や周りで見ている大人達が真剣になってくる・・・何故なのであろうか?

 「内容を見ずして多くを語る事なかれ」
 実にテマエミソな言い方だが、コレしか答えはない。

 しかし、「見た事もないモノを判断出来ない」とか「物理的に見に行けない」という意見も当然至極である。

 一体全体ナニをやってるのか?
 ナニが目的なのか?

 講習内容は次に挙げるとおり

  1    「受け身」

  2    「服装」

  3    「乗り方」

  4    「危険回避術」

 「受け身」以外は普通に考えても当たり前の内容である。
 敢えて文章にしたいのは、他でもない「身につけるべき技術」と「心得ておかなければならない事」があるということだ。

 「身につけるべき技術」は「乗り方」の練習として体で覚えていく部分であるが、「 心得ておかなければならない事」は精神面で意識していく事であり、
 表裏一体、どち らが欠けても意味をなさない。

 実のところ、「キックスケーター安全講習会」と銘打っているが、「キックスケータ ー(を使った)安全講習会」とした方が理解されやすいかも知れない。

 教えている内容は、「乗り物」全てに共通する安全のための知識である。
 自動車や自 動二輪の免許を所得した人であれば、比較的理解しやすい筈である。

 敢えてキックスケーターを使うのは何故か?

  1    場所を必要としない

  2    自らの力で動く

  3    大人も子供も同条件で練習出来る

 高度な危険回避術を実際に体験して貰っている。
 仮にキックスケーターではなく、自動車やバイク、自転車を使用してとなれば、広い場所も必要になるし失敗した時の被害も大きい。
 省スペースで本格的な危険回避術を体験出来るのは、キックスケーターという小さな乗り物ならではのメリットである。
 小さな「乗り物」であるが、ここで練習して貰う内容は「イザ」という時に必ず役に立つ内容だと確信している。

 自分自身激しいバイクスタントをやっていた。
 「自分で出来る事はなるべく自分でやると」・・・
 また何度も大きな事故に遭いながらも無事でいられたのは、様々な人達に安全に対する「心構え」と「技術」を教えて貰ったからである。

 話しや映像だけで「危険だっ!」といわれても今ひとつピンと来ない・・・
 が実体験すれば早い・・・
 しかし場所も限られているし、年齢にも制限がある。

 だからといって練習ならいざ知らず、これが突然(前もってという事はあり得ないが)本当に危険な状態に遭遇した場合・・・
 そのために他ならぬ危険回避術である。

 子供の頃に自転車安全教室を受講しながら、正直「コレなら自分の方が上手く乗れる」と感じた。
 子供は正直で自分より相手が優れていれば認めるし、劣っていれば全く相手にしない。
 大人でもそういう人達は沢山いる・・・正直でいい事だ。

 「コレは危険だからやってはイケナイ」と説明されても絶対に試してみたくなる!!!
 だから試せる場所を大人にも子供にも提供して一緒に練習しよう!!!と企画したのが「キックスケーター安全講習会」である。

 自動車に乗っている人は、バイクの事を知っていれば・・・
 バイクに乗る人は自転車の事を・・・
 自転車に乗る人はキックスケーターを・・・
 キックスケーターに乗る人は・・・歩行者である事は多くの人が経験済みなので、
 例えば車イスとか松葉杖とかを使っている人の挙動や気持ちを知っていれば事故は大幅に減る。

 子供の頃から安全に対する知識を持つ事はとても重要だ。
 しかしキックスケーター安全講習会は子供向けというよりは大人にこそ必要な内容を教えている。

 論より証拠、先ずは参加してみる事が第一である。


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